メールなどで「ありがとうございます」書くときに、わざわざ漢字変換して「有り難う御座います」と書く人がいる。
僕の周りでは若手社員やベンチャーっぽい会社の人たちに多い印象だか。
間違いではないと思うが、僕の感覚ではちょっと違和感。
「ありがとうございます」のような言葉は、現代ではひらがな表記が通例だと思うが、パソコンの変換機能があるからだろうか、「有り難う御座います」と漢字で記載する人が結構いる。企業のホームページとかWEBサービスの自動送信メールとかでも時々見かける。
そんなわけで今回はこの「ありがとうございます」の表記について。実際のところどう書くのが正解なのか色々と調べてみた。
photo by Sebi Covaci
「有り難う御座います」は間違い?
まず、OKWaveで同じ質問を発見したのでご紹介。
結構古い投稿だが、sanoriさんという方の回答がベストアンサーに選ばれていた。
お礼は「有難う御座います」で良いか? 【OKWave】
参照元http://okwave.jp/qa/q4554008.html
詳しく解説されているが、読んでみるとやはり「ありがとうございます」はひらがなで書くのが標準らしい。
また、回答の中でもご紹介されているが、
「お願い致します」⇒「お願いいたします」
「お話しして頂けますか」⇒「お話ししていただけますか」
のように、補助動詞の類いもひらがなで書くのが通例となっているみたい。
「致します」や「頂けますか」などは、漢字で書かれている文章を結構見かけるし、それほど違和感は感じないが、「御座います」はさすがに堅苦しいというか、違和感がある。このあたりは個人の感覚なのかもしれないが。
「有り難う」についても同様。これも回答の中で詳しく述べられている。「ありがとうございます」という言葉は「有り難い」、つまり「めったにないこと=謝意」というのが語源らしいが、このような挨拶言葉は語源が持つ本来の意味が薄くなり、一つの言葉として成立しているとのこと。なるほど、確かにそうだ。
「こんにちは(今日は)」「さようなら(然様ならば)」などもそうだが、このような挨拶言葉は、漢字を使って語源の意味を文字で表現する必要はなく、そのまま平仮名で書くのが通常のようだ。
辞書サイトWeblioでも「かな表記が多い」という記載がちゃんと書いてあった。
ここまで調べてみて、「ありがとうございます」はやはり平仮名表記がベターらしいが、それでは「有り難う御座います」と漢字で書くのは間違った表記なのかという疑問。
それについてはネットではこんな意見も。
“さいきん勤務先の若い人たちのメールに 「御座います」 という文字遣いが増えている。
わたしの感覚だと、業務上のメールや文書に 「御座います」 などという文字遣いはありえない。
呑み屋の女将(おかみ)が「近ごろは御来駕いただけずお淋しゅう御座います」と書いたりするのに使うものではないか。”
参照元「ございます」を「御座います」と書く若い人たち|泉ユキヲのアートつれづれ-楽天ブログ
結構厳しめの忠告だが…。
調べてみての結論は、「ありがとうございます」を「有り難う御座います」と書くことは決して間違いではないが、通常ビジネスのメールなどでは使わないということ。僕を含め、漢字で書かれた文章に違和感を感じる人がやはり多いようだ。
もし仕事のメールでこの表記が癖になっている人は注意した方が良さそうです。
おわりに
メールの書き方などは人によって結構癖があるので、自分が知らないうちに他人にマイナスの印象を与えていることも。
今回ご紹介した「ありがとうございます」の書き方一つにしてもそうだが、自分の文章の印象にはいろいろと注意が必要かもしれない。